北海道函館市

人が輝き まちが輝く 交流都市 はこだて
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/

人口 259,377人(平成30年10月31日現在)
主な産業 第1次産業 4343人(3.8%)第2次産業20,184人(17.8%)
第3次産業 89,051人(78.4%)総数(分類不能分含)121,734人 (平成22年国勢調査)
市の紹介  函館市は、北海道の南端部に位置し、南は津軽海峡を挟んで青森市と向かい合い、また、三方を海に囲まれた函館山を要として北へ扇形状に拡がり、その周辺には横津連峰の山々や大沼、小沼、駒ケ岳などが連なり、海・山、湖沼などの豊かな自然環境に恵まれた地勢となっています。また、気候も道内にあっては、比較的温暖で積雪量も少なく暮らしやすい地域となっています。函館市は、日米修好通商条約をはじめ、オランダ・口シア・イギリス・フランスとの修好通商条約によって、安政6年、横浜・長崎とともに我が国初の国際貿易港として開港し、いち早く西欧などの諸外国の文化にふれ、その影響を受けながら発展してきたという数少ない歴史的背景を有しており、また、天然の良港に恵まれたことから、北海道と本州を結ぶ交通の要衝として、さらには北海道開発や商業・貿易の拠点として着実な発展を遂げてきています。

縄文を活かした
まちづくりの紹介
 函館山を要として、扇状形に広がる台地から、津軽海峡に注ぐ多くの河川に見られる豊かな水資源や、森林などの緑あふれる自然環境の中で、縄文時代の遺跡をはじめとする歴史的文化遺産が数多く存在しています。
① 縄文遺跡の保護・保存を図り、歴史(史跡)公園等の整備により、うるおいのある空間の創成を目指しています。
②函館山・西部地区を中心とする歴史的建造物群の保全や箱館開港につながる史跡等の歴史的遺産の整備を行うとともに、歴史文化の拠点としての活用を図っています。
③ これらの保護・保全を図りながら、現代の町並みと調和のとれた歴史的景観の再生を目指しています。
主な遺跡 中野A遺跡・中野B遺跡
函館空港遺跡群の一つで、縄文時代早期前半から前期初頭頃(約9,000年から6,500年前)の大規模な集落跡が見つかっています。中野B遺跡からは600軒を超える竪穴式住居跡が見つかり、国内の縄文時代早期の遺跡では最大級の集落跡といわれています。遺跡からは、網のおもりとみられる石錘が大量に見つかるなど、漁業を生業としていたことを物語っています。また、津軽海峡を挟んだ下北半島の遺跡などに見られる貝殻で付けられた幾何学文様の尖底土器や北海道東部地方の平底の土器と同様なものが見つかるなど、遠方との数多くの交易の姿を知ることができます。

サイべ沢遺跡
縄文時代前期初頭頃から中期末頃(約6,500年から4,000年前)にかけての大規模集落跡と考えられています。この遺跡の沢寄りの場所から、昭和24年の発掘調査により発見された円筒式土器(下層・上層)は、7つの文化層に分かれ、東北地方の円筒土器文化の型式とほとんど同―のものとなっています。遺跡は、約30へクタール程の広がりがあると推定され、内容的にも青森市の三内丸山遺跡に匹敵する可能性を秘めていると考えられます。

戸井貝塚
津軽海峡に面した標高4~7mほどの緩やかな段丘上に所在する縄文時代後期初頭(約4,000年前)の貝塚です。貝層は厚いところで1m以上あり、多くの骨角器や貝製装飾品などが出土しました。特に、側面に波よけ板のある丸木船を模したと思われる舟形土製品は、津軽海峡を挟んだ交流が窺えます。

道指定史跡 恵山貝塚
縄文時代に続く続縄文時代前半(約2,000年前)の大規模遺跡で、「恵山式土器」の標準遺跡です。昭和30年代に市立函館博物館による発掘調査が行われ、遺跡の概要が知られるようになりました。また、平成15・16年度には北海道による重要遺跡発掘調査が行われ、貝塚やお墓などが良好な状態で保存されていることが判明しています。

国指定史跡 大船遺跡
縄文時代中期(約5,000~4,000年前)の大規模集落跡です、約100軒の竪穴住居跡が発見されています。平成13年に国の史跡に指定されました。住居跡の規模が極めて大きいことと、集落の密度が非常に高いことが指摘されています。一般的な竪穴住居跡は、深さ0.5m、長さ4~5m程の大きさですが、大船遺跡では、深さ2.4m、長さ8~11mの大型のものが発掘されています。住居跡の規模から、安定した縄文の生活が窺えます。

○国指定史跡 垣ノ島遺跡
縄文時代早期前半から後期後半(約 9,000 ~ 3,200 年前)の長期間にわたる集落遺跡で、平成23年に国の史跡に指定されました。 縄文各時期を通じて周辺地域における拠点集落と考えられ、早期後半の集団墓地からは副葬された17点の足形付土版や、後期後半には住居の廃棄儀礼に用いられたとみられる朱漆塗り注口土器や香炉形土器など、当時の精神文化を示す遺物が数多く出土しています。 特に中期末葉から後期初頭にかけて構築された国内最大級の「コ」字形を呈した盛土遺構は、現在でも視覚的に確認ができる希有な遺構です。

○著保内野遺跡
縄文時代後期後半の遺跡で、昭和50年に地元の主婦が農作業中に中空土偶を偶然発見しました。 土偶は昭和54年の重要文化財指定を経て、平成19年に国宝に指定されました。 遺跡は、平成18年度に確認調査を実施し、小規模な環状列石を中心に集団墓地が形成されていることが確認され、土偶はこれらの墓の一つに副葬されていたと考えられます。

主な観光地 函館山、西部・元町地区、ウオーターフロント地区、五稜郭、湯の川温泉、 トラピスチヌ修道院、恵山
主なイベント ○函館港まつり
開催時期:8月1日~5日
内容:繁華街を練り歩く山車や踊りのパレードや花電車、花火大会などが行われる函館最大のお祭り。市民手作りのイカ踊りも登場し、おまつりムードの主役になっているほか、横浜、長崎、神戸、新潟など全国各地の港町から訪れる華やかなミス達もパレードに花を添える。
○箱館五稜郭祭
開催時期:5月中旬
内容:特別史跡五稜郭跡を舞台に維新行列や開城セレモ二―などが行われる。維新行列には今も根強い「土方歳三ファン」が全国から駆けつける。この祭りを境に桜も葉桜となり、人々は初夏の息吹を感じ始める。
○湯の川温泉花火大会
開催時期:8月第3土曜日
内容:最盛期のいか漁の漁り火を見ながら夏のフィナーレを飾る祭り。献湯行列、巴太鼓、花火大会などが行われる。夏への名残りと秋の訪れを前に、最後の浴衣姿を楽しむ祭りでもある。
お知らせコーナー ○函館市縄文文化交流センターHP
国宝「中空土偶」を始め、函館市内の遺跡から出土した貴重な遺物を展示している博物館のホームページです。縄文文化に関する各種講座のお知らせや体験学習メニュー等も掲載されています。
http://www.hjcc.jp/