特別企画 / ニューヨーク情報2002

※この7月、ブラリとアメリカ東部を旅してきたのですが、今回は当サイトの特別企画としてジャズのメッカ・ニューヨークの最新情報をお伝えしましょう。「そんなの知ってらあ〜」という方もいらっしゃるかも知れませんが、ま、そこはひとつ、これからニューヨークに行く予定の方へのアドバイスとなればうれしいです、という事で...。   (2002年7月)



            〜ビレッジ・バンガード〜

ご存知、ジャズ・ファンの聖地ともいえるビレッジバンガード。こちらはミュージック・チャージ(入場料)が15ドル、ミニマム(最低でもこれだけ店で飲食して下さいという金額)が5ドルです。
ビール、ウイスキーなど一杯6ドルなので、これに2ドル足すと2杯飲めます。終了間際に「おかわりしますか?」とくるので2杯目を飲みたい人はこの時点でオーダーをして追加の2ドルを支払います。
ライブは夜9:30からと、夜11:30からの2セット入れ替え。店は夜8:30にオープンです。良い席に座りたい人は早めに入場しましょう。
夜11:30からのセカンド・セットの方がミュージシャンもノッてきますし、演奏時間も長めになるので、こちらの方がオススメ。セット終了後、運が良ければ他で仕事を終えたミュージシャン同士のジャム・セッションも楽しめます。


     
▲ ビレッジ・バンガードとブルーノートは場所が近いので、時間のない方は両方のハシゴも可能。



               〜ブルーノート〜

さすが世界各地からジャズ・ファンが集まってくるニューヨークの名所だけあって、ウエイトレスさんのお客扱いもこなれたもの。ジャズ・クラブ初心者も、全然怖がる事はありません。
入り口で案内係りから「テーブル席にしますか? それともバー席にしますか?」と訊かれます。テーブル席はミュージック・チャージ25ドル、ミニマム(飲食代)が10ドルです。
テーブル席でももちろん良いのですが、ひとりの場合はバー席でも全然問題ありません。といいますか、こちらの方が安い(ミュージック・チャージが15ドル)のでオススメです。ミニマムも本当はあるんでしょうけど、ウエイターが注文を取りにこないので、飲み物がいらない人はそのまま聴けます。つまり15ドルで聴けちゃうわけです。バー席といえどちゃんと座れますし、ステージからちょっと離れてはいるものの、早めに来ればそれほど不満のない席(ステージに向かって正面の席)に座れます。私もセカンド・セットはバー席で聴きました。
こちらもビレッジ・バンガード同様、セカンド・セットの方がミュージシャンもノリが良い、お客さんもそれ程混まないという事で良いこと尽くめです。
...因みに私、東京のブルーノートには行った事がありません。(笑)


▲ブルーノート・ニューヨーク
        

          〜ニューヨークのレコード屋さん〜


「ニューヨークに来た記念にジャズのレコードでも買おうか」と思う方も多いでしょう。し、しかし...正直言ってニューヨークの中古屋さんにはめぼしいレコードは残ってないです...。(つまり、もうさらわれた後の状態という感じ。買い漁ったのはおそらく...日本人のコレクターでしょう?)
私も結構いろいろな店を回りましたが、ガッカリの連続で「日本のディスク・ユニオンの方が、はるかに品揃えは良いナア」と何度も思いました。
ソーホーの26丁目にある「ジャズ・レコード・センター」というお店は、ニューヨークの中古屋さんには珍しくリーズナブルな価格設定で有名ですが、いつの間にかなくなっていました。私も今回2回程行きましたが影も形もなく、とうとう見つける事が出来ませんでした。移転したか閉店したかのどちらか...?

因みにニューヨークのタワー・レコードやHVMは、日本にある店と同じ品揃えです。(当たり前ダ!)
そしてどのお店にも、日本のミュージシャンのアルバムは一枚もありません...。(せめてナベサダ、ヒノテルのアルバム一枚くらい置いてあっても良いようなものですけど)


▲ワールド・トレード・センター跡地の、グラウンド・ゼロに置かれていた花束。


            〜ミュージカルが好きな方へ〜

「ライオン・キング」や「オペラ座の怪人」のような人気ミュージカルはチケット入手が困難ですが、ひとつだけチケット入手の方法があります。それは当日、売れ残りのチケットを半額にディスカウントして販売するTKTS(チケッツ)の存在です。

TKTSはタイムズスクエアとダウンタウンの2店がありますが、タイムズスクエア店は有名なのですぐチケットは売れ切れます。
狙い目はダウンタウンのお店で、こちらは以前ワールド・トレード・センター内にあったのですが、同所なき後、今は港側のピア17内に移転して営業中です。
こちらはオ−プンが朝10:00なので、ほぼ確実にチケットが入手出来ます。私はこちらのお店で「オペラ座の怪人」をゲットしました。(通常90ドルのチケットが45ドル、これにTKTSの手数料3ドルが追加で合計48ドルでした)

因みに「ライオン・キング」は超人気なので、TKTSにも売り出されません。しかし、朝10時からアムステルダム劇場で20席のみ、スタンド席が15ドルで売り出されます。朝9時頃に劇場に行って並べばゲット出来ると思います。
ホステルで一緒だった女の子が、この方法でチケットを入手して喜んでました。


▲ こちらはタイムズスクエアのTKTS。


▲「オペラ座の怪人」を上演中のマジェスティック・シアター


           〜美術館巡りがしたい方へ〜

近代美術館(昔、ソニー・ロリンズがここでソロ・サックス・パフォーマンスをやった所です)は現在、新築・増築中ということで、クイーンズ地区で仮営業中。行った人の話によりますと「たいしたモノが揃っていない」ということで、「入場料10ドルは高い!」とこぼしてました。

代わりにオススメなのがメトロポリタン美術館です。こちらは伝説の画家、フェルメールの絵を4点展示中。(話は変わりますが、フェルメールっていえば漫画ファンにとってはご存知「オークション・ハウス」ですよね。主人公リュウ・ソーゲンの父母が殺されてその復讐を誓う..という内容の漫画なのですが、その中で大事な小道具としてフェルメールが使われています)
メトロポリタン(以下、メットと略す)は、とにかく広くて広くてじっくり見ると一日ではとてもとても...。
しかも立ちっぱなしなので、かなり足腰に負担が掛かりますが、ここは我慢我慢。

館内はフラッシュを使わなければ写真撮り放題です。(一部は禁止) 絵はただ、本当にポッっと壁に掛かっているだけで柵もなにもないので、間近に見る事が出来ます。ピカソやレンブラントの、絵の具の匂いを間近に嗅げるという事が出来るのはここだけかも?? とにかくオープンなのがメットです。
館内にはバーもあります。一杯飲んで名画を楽しむなんてことも出来ます。

日本語のオーディオ・ガイド(6ドル)なんていうのもありまして、これは小型のデンスケみたいなのを肩に掛けてヘッドホンから説明を聞くというもの。しかし、これはオススメしません。バッテリーはすぐ切れるわ、説明が聞きたい美術品は「UNKNOW」の表示は出るわで、あまり使いものになりまへん。
やはり名画は道具に頼らず、自分の眼と耳で鑑賞するのがよろしいようです。


▲メトロポリタン美術館。

        〜これからニューヨークに行こうとお考えの方へ〜

今回の旅はニューヨークを起点にグレイハウンド・バスで、バッファロー→ナイアガラ・フォールズ→アトランタ→オーランド→マイアミ→キーウエスト→、ここからぐるっと引き返して再びオーランド→ワシントン、そしてニューヨークへというスケジュールでした。
私がニューヨークに着いたのは、ちょうど7月4日のインディペンデンス・デイ(独立記念日)だったので、テロを警戒してか街の雰囲気も何となくピリピリしていて、各施設への入場などもそれはそれは厳しい荷物チェックを受けました。
その後、アメリカ各地をブラブラしたわけですが、やはりテロの影響からか、各地とも治安がとても良くなったと感じました。どのダウンタウンにも、至る所に警官やパトカーがいます。
またニューヨークでは夜も地下鉄を随分乗りましたが、怖い思いはまったくしませんでしたし、ハーレムも日中、125丁目通りを歩くんでしたら全然大丈夫でした。(でも細心の注意は必要です)

9月になると航空券もぐっと安くなりますし、秋のニューヨーク...良い感じです。

あ、それから喫煙者はタバコを免税店で、まとめて買った方が賢明です。
なにせマルボロが一箱7ドル(日本円にして¥800くらい!!)もしますから。 
                                     リポート&写真:ヤマゲン(サイト管理者)


▲バッテリー・パークでのパフォーマンス


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